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皆さんこんにちは!
株式会社湊工業、更新担当の中西です。
溶剤・粉じん・ヒューム・熱…工場や研究室では、発生源で捕集する局所排気が空気衛生の基本です。室全体換気だけでは希釈に時間がかかり、作業者の呼吸域に残留してしまう。今回は、フードの種類と配置、必要風量の求め方、ダクト設計・騒音・省エネまで“現場が回る”実務の要点をまとめます。🧪
1. フードのタイプと使い分け
• 囲い式フード(Enclosing Hood):最強。密閉に近いほど必要風量が小さく、捕集率が高い。薬品槽の上蓋やグローブボックス等。
• 外付け式フード(Exterior Hood):囲いが難しい大物・移動体に。捕集距離と捕集速度が鍵。
• スロットフード:長手方向のスリットで均一吸引。作業台・ベルトコンベヤ沿いに有効。
• 可動フード/局所アーム:作業点に寄せられるのが強み。誤って作業者の顔から吸う配置にしない。🤖
2. 捕集速度(Capture Velocity)の考え方
対象物に応じた捕集速度(m/s)の目安を決め、吸込口からの距離で必要風量を逆算します。
– 軽い蒸気/臭気:0.25〜0.5
– 粉じん・ヒューム:0.5〜1.0
– 活発な発生(スパッタ等):1.0〜2.5
簡易式(外付け丸口)例:V = Q / (10x² + A) のような“距離減衰”モデルを使い、作業点距離xでQ(m³/min)を見積もる。※現場では安全側に余裕を持つ。🧮
3. 風量算定の実務ステップ
1) 発生源の性状(蒸気?粉?温度?毒性?)を整理
2) 捕集速度の目標を決定
3) 作業点距離と吸込開口の形状・面積を決める
4) 必要風量Qを算定
5) ダクト径を決め、圧力損失(直管+継手+フィルタ+サイレンサ)を計算
6) ファン選定と騒音・振動の対策を併せて検討
7) 排気処理(濃度・温湿度・臭い)を周辺環境に適合させる🌱
4. ダクト設計と“粉じん・凝縮”の罠
• 自重堆積を防ぐため、粉体ラインは縦配管&掃除口を多めに。
• 蒸気・溶剤は凝縮→ドレンが溜まる。勾配1/100とトラップで戻り・臭気を防止。
• 材質:腐食性ガスは耐食ライニング、静電気リスクは導電材・接地。⚡
5. 騒音・振動対策(作業環境の快適さ)
• サイレンサ+低騒音ファンでNC-60以下を目標(周囲条件次第)。
• 吸込口での急激な絞りを避け、吸込直管長を確保。
• 防振ゴム/バネ+キャンバスで機器をアイソレーション。🔇
6. 省エネ・自動制御
• デマンド制御:在席・運転信号と連動し、使う時だけ吸う。
• VAV:複数フードの同時使用率を考慮し、差圧一定制御で安定化。
• 熱回収:外気負荷が大きい場合は顕熱回収+バイパスで冬季の過乾燥も抑制。📉
7. 法令・測定・記録(守りを固める)
• 測定:面風速、ダクト風速、微差圧、騒音。引渡し時と定期で記録。
• 標識・教育:フードの適正位置、交換部材の型式、緊急時の停止手順を現場に掲示。
• 保守:フィルタ交換、堆積粉の除去、ベルトテンション。月次点検で“効かなくなる前”に手を打つ。🛡️
8. ケーススタディ(失敗から学ぶ)
• ケースA:吸いが弱い→ スロットが均一でない。内部整流板を追加、吸込直管を確保。
• ケースB:周囲へ拡散→ 捕集距離が長い。アームを近づけるor囲い化。
• ケースC:臭い戻り→ 排気が屋上で渦に巻き込まれ再侵入。排気筒高さと風向を再設計。🌪️
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まとめ
局所排気は“近くで少なく”が正義。フードを作業に寄せ、捕集速度を確保し、ダクトは詰まらせず、ファンは静かに賢く回す。これが作業者を守り、生産性も守る最短ルートです。次回は“病院・福祉施設の換気”。陰圧/陽圧と清潔ゾーニングの設計術を、わかりやすく解説します。🏥🧼
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